浪曲愛が、数珠つながる

風薫る5月、とはよく言ったもので、暑くも寒くもなく花粉もとばず、ほんと心地よい風が吹きますね。
梅雨入りまで、しばしこの季節を楽しみたいものです。
とはいえ、風が吹かねば少々暑く、昨日から薄物OKにしちゃいました。あまり透けないやつを選んで。
だいたいわたしは透けものが好きで、シースルー、スケルトン、何より硝子が大好き！！

ブログの更新を怠っていたので、近況を簡単に振り返ってみたいと思います。
先月のトピックスは、やはり隼人くんの勉強会が始まったことでしょうね。

新作をやるというので、「えー、大丈夫かいな」と本心では思っていましたが、杞憂杞憂。
おもしろかったですよ。

本番までに、わたしなりに意見を述べたりもしました。
でもそれって、わたしの意見というよりは、脈々とつながる浪曲愛のバトンリレーの気がしています。
どなたかに教わった浪曲のセオリーだったり、コツだったり、目のつけどころだったりを、わたしが代弁したというような。

その積み重ねなのかもしれません。
5月の一心寺では、一秀さんが、前からやっている外題の節をずいぶん変えて、お稽古もしました。
ほんのちょっとずつだけど、合わせているうちにおかしなところが淘汰されてだんだん合ってきて、合ってきたことが共有できて、物語の中にちん、とおさまっていく過程がほんとに楽しい。

大阪の節って多彩で、「浮いたようなキザミ」とか「奴バラシのような大阪バラシのような」とか、おおまかな節の種類からはみだしたような節もたくさんあります。
あるお稽古では、「大阪バラシだけど、最初は浮いてる。最後、追い込んで来たら浮かなくなる」という節もあって。
だんだんそういうのがわかるようになって、手さぐりですが自分なりの間や手で弾くようになりました。

「追い込む」感じ。
何べんも何べんも言われて何年もして、やっと感触がつかめるくらいのものです。
どれだけ「気持ち、遅れるね」と言われたことか。

どこかでバトンを渡されているんですよね。
膨大な知恵と工夫を、吸収できるこちらのキャパが限られているのがかなしいところではありますが。

そこにふたり一緒になって自分の味を加えていく、そんなことがとっても楽しい今日この頃なのです。
がんばろーーー！！！